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コミュニティで顧客体験を革新:シフトレフトを成功へ導く

目次
第一章:「待つ」から「先手を打つ」へ - シフトレフト戦略は顧客サポートの転換点
従来の顧客サポートでは、顧客からの問い合わせやクレームが来るのを「待って」対応するスタイル(リアクティブ)が一般的で、顧客は問題を抱えた状態で長時間待たされ、顧客満足度が低下し、かつサポートセンターへの負担も大きくなり、コスト増加に繋がっておりました。
しかし、近年、インターネットやSNSが普及したことで、顧客は自ら情報を収集し、問題を自力で解決しようとする傾向が強まる中、企業もそれに応じて、顧客が自己解決できるセルフサービスの充実を図るようになり、従来の「待つ」姿勢から「先手を打つ」姿勢へ転換しつつあります。
このような先手を打つアプローチを「プロアクティブ」と呼び、シフトレフト戦略の中心的な考え方になります。
企業はシフトレフトの構築を行うことで、サポートの効率化と顧客体験の向上を同時に実現でき、このアプローチが新しいスタンダードとなり始めています。

第二章:シフトレフトとは? - 起源と進化、顧客サポートの新たな標準
シフトレフトとは、顧客が問題を解決する負担を軽減するために、サポートプロセスをできるだけ早期に行う戦略で、目的は、顧客が問題に直面する前に解決策を提供し、サポート効率を向上させることにあります。
この概念は、もともとソフトウェア開発の品質管理に起源を持ち、バグや問題を早期に発見・解決するため、テスト工程を前倒し(左にシフト)するという考え方に由来し、早い段階で問題を検知することで、後の工程での修正コストを大幅に下げるという点が評価され、現在ではさまざまな業界でビジネスに転用され、この考え方が広がっています。
特に近年の技術進化により、顧客サポート分野でもこのシフトレフトの考え方を応用することが可能になり、AIを活用したチャットボットや自動化されたFAQシステムなど、セルフサービスの仕組みが整備され、顧客が自ら問題を解決できる環境を実現することが可能になりました。
しかし、技術的な革新が進み、セルフサービスの仕組みが充実しているにもかかわらず、自己解決の促進が思うように進まない現状があります。
次の章ではシフトレフトの落とし穴について考察していきます。
第三章:シフトレフトの落とし穴 - 技術やテストだけでは解決できない課題
シフトレフト戦略が注目される中で、技術革新によりセルフサービスの開発が進み、仕組みが整備され出し、顧客が自力で問題を解決できる環境が提供され始めています。
しかし、様々なテストを繰り返しシフトレフト戦略を構築したにもかかわらず、必ずしも完璧に機能するわけではなく、現実には顧客が自己解決に至らないことも少なくありません。
ここでは、シフトレフト戦略の落とし穴を考察し、なぜ技術だけでは顧客の自己解決が促進されないのか、2つの視点に注目してみます。

1. 提供される情報の質や使いやすさ
シフトレフト戦略がうまく機能しない主な原因の一つは、セルフサービスで提供される情報の質が顧客の期待に応えていないことです。
たとえば、FAQやナレッジベースが最新の課題に対応していなかったり、情報が専門用語だらけで一般の顧客には理解しづらいといった問題が、シフトレフトによる自己解決を妨げる要因となっています。
また、セルフサービスのナビゲーションが直感的でなければ、顧客が必要な情報にたどり着けず、シフトレフト戦略が意図する「顧客による自己解決」は実現できません。
2. 顧客の心理的ハードル
シフトレフト戦略が成功しないもう一つの大きな課題は、顧客の心理的ハードルです。
過去にセルフサービスを利用しても問題が解決しなかった経験や、提供される情報が不十分・不正確だったと感じる顧客は、シフトレフト戦略によるセルフサービスに対する信頼が十分でなく、「直接問い合わせた方が確実」と感じることが多くなります。
さらに、シフトレフト戦略に基づくセルフサービスを利用すること自体が煩雑だと感じる顧客もおり、手間をかけたくないという思いから、自己解決を避け、有人サポートに頼る傾向が強まります。
この心理的な抵抗は、セルフサービスが技術的に優れていても、顧客に十分な安心感を与えられていないために生じるものです。
これらの問題を解決するためには、技術だけでは不十分であり、課題を抱える顧客を解決に導く「人によるサポート」を組み込みセルフサービスを補うチャネルが必要になり、例えばコミュニティの力を活用して、経験豊富なユーザーや専門家が適切なサポートを提供することで、顧客は安心して自己解決を行えるようになります。
次章では、このコミュニティのサポートへの活用についてさらに掘り下げていきます。
第四章:コミュニティの力 - サポートにおける新たな顧客体験
コミュニティとは、共通の関心や課題を持つ顧客が集まり、互いに情報を共有し、問題解決を支援し合う場を指し、企業主導で運営されることもあれば、ユーザー同士が自主的に形成し発展することもあります。
そして、コミュニティのサポート活用は、人による解決へのガイドを行う貴重なチャネルとなり、シフトレフト戦略において機械のサポートでつまずいていた顧客を救える革命的な大きな存在です。
たとえば、シフトレフト戦略で整備されたFAQやナレッジベースとサポートコミュニティの導線を強化し連携することで、対応しきれないケースや顧客が十分に技術を理解していない場合でも、コミュニティ内での「人によるサポート」を通じて、経験豊富なユーザーや専門家がリアルタイムでアドバイスや解決策を提供するため、顧客は迅速かつ安心して問題を解決できるようになります。
また、セルフサービスが十分に機能しない場合でも、コミュニティではユーザー目線による個別ケースの課題コンテンツが日々作られており、検索を通じて同じ課題のコンテンツと巡り合うことで、閲覧による自己解決が期待できます。
コミュニティのサポート活用とは、人のサポートによる解決と閲覧による解決で自己解決を促進させ、シフトレフト戦略に組み込むことで新たな顧客体験を実現することができます。

第五章:コミュニティの構築方法 - ステップの紹介
ここまでシフトレフトとは何か、そしてシフトレフトを成功に導く鍵がコミュニティのサポート活用であることをご紹介してきましたが、では、企業がコミュニティを導入するには具体的にどうすればよいのでしょうか?この章では、成功に導くための具体的なステップをご紹介いたします。
1. ビジョンの設定
コミュニティを成功させるためには、まず明確なビジョンを設定することが不可欠であり、このビジョンはユーザーが共感できるものである必要があります。
具体的には、コミュニティがどのような問題を解決するのか、またはコミュニティを通じてどのような価値を提供するのかを明確に示し、ユーザー同士のサポートや知識共有を目的にするのか、製品改善のためのフィードバックを集める場とするのかなど、目的をはっきり掲げることで、利用者がその方向性を理解できるようにすることが重要です。
2. プラットフォームの選定とデザイン
昨今、コミュニティを導入するには、コミュニティサービスを展開している企業にリース費用を支払い、構築するパターンと、自社で開発するパターンが考えられ、それぞれのビジネススタイルに合わせて取捨選択することができます。
リースを利用する場合、一般的には初期費用として数万円から数十万円が必要になり、その後月額1万円から数十万円程度の費用がかかり、規模や機能に応じて価格が変動します。
また、年額で契約する場合は割引が適用されることもあるため、長期的な視点でコストを考えることが重要になります。
一方、自社開発を検討する際には、開発コストや運営に必要なリソースを十分に考える必要があります。
自社開発の初期投資は数十万円から数百万円になる可能性があり、さらに運営やセキュリティ管理のために年間数十万円の追加コストが想定されますが、顧客のニーズに特化した機能を追加できるなど、オリジナルなコミュニティサイトが作れます。
ビジネススタイルを考慮し、どちらの方法を選ぶにしても、継続的に安定した安心感のあるコミュニティを作ることを考えましょう。
3. モデレーションと初期サポートの重要性
コミュニティの立ち上げ段階では、ユーザーが不安を感じやすいため、運営者による積極的なモデレーションと手厚いサポートが必要です。
モデレーションとは、ユーザーの行動を監視し、適切なガイドライン設計に基づいて交流を促進したり、不適切な行動を制限したりするプロセスを指し、快適な参加環境を維持します。
まず、コミュニティの目的や価値観に基づいて理解しやすい内容の適切なガイドラインを設計し、モデレーションを通じてその遵守を促すことで、不適切な行動やトラブルを未然に防ぎ、ユーザーが遵守すべき行動規範を明確にします。
次に、手厚いサポートも重要で、ユーザーからの質問や懸念に迅速にフィードバックを提供することで信頼関係を築き、特に立ち上げ段階では運営者の迅速な対応がユーザーの安心感を高め、コミュニティ内での交流を促進させます。
このように、立ち上げ段階のモデレーションとサポートはコミュニティの成長と安定に欠かせない要素であり、運営者が積極的に関与することで、ユーザーが安心して参加できる環境を作り出すことができます。
4. ユーザーエンゲージメントを高める方法
コミュニティが立ち上がった後に重要になるのが、活性化の視点であり、ユーザーエンゲージメントを高める方法としては、報酬制度やウェビナーを開催するなど、参加意欲を高める施策が必要になります。
例えば、ユーザーが貢献した際にポイントを付与し、特定の条件を満たした場合に報酬を与えたり、定期的なオンラインイベントやウェビナーを開催することで、メンバー同士のつながりを強化し、モチベーションの創出を行いコミュニティの活性化を図ります。
こうした取り組みにより、ユーザーの関与が深まり、コミュニティ全体のグロースが期待されます。
5. フィードバックの活用と改善プロセス
コミュニティを長期的に成功させるためには、定期的にユーザーからのフィードバックを収集し、運営の改善に反映させることが不可欠で、アンケートやウェビナーでの意見交換を通じ、ユーザーのニーズや不満点を把握し、その情報をもとに新しい機能の追加やルールの見直しを行います。
フィードバックを適切に活用することで、ユーザーは自分たちの意見が反映されていると感じ、承認欲求を満たされコミュニティへの参加意欲が向上します。
このように、コミュニティの構築には明確なビジョンの設定、プラットフォームの選定、初期サポート、ユーザーエンゲージメントの向上、そしてフィードバックの活用といった複数のステップが存在し、決して簡単ではないことが分かりました。
しかし、株式会社オウケイウェイヴが提供する『OKWAVE Plus』を利用すれば、ユーザー参加型のサポートコミュニティをスムーズに構築できます。次章で詳しくご紹介いたします。
第六章:サポートコミュニティを簡単手軽に構築 ー 新しいサポートチャネルの形
サポートコミュニティOKWAVE Plusとは、企業のシフトレフト戦略を強力にサポートし、セルフサービスによって顧客の自己解決力を飛躍的に向上させるための強力なプラットフォームです。
その最大の強みは自己解決力にあり、OKWAVE Plusを導入する企業では、自己解決率が平均して76.8%に達しており、多くの顧客がFAQやナレッジベースからの導線を強化し、セルフサービスでの自己解決力を向上させ、シフトレフト戦略の設計にコミュニティを組み込んでいます。
さらに、顧客満足度は驚異的な88%を維持しており、これは安心で安全なコミュニティを20年以上にわたり運営しているOKWAVEの回答者の質が高いことに起因します。
OKWAVEのQ&Aコミュニティの回答者は困っているユーザーに、親身に寄り添い解決に導く傾向が高く、コミュニティ内で炎上や不適切な発言を行いトラブルが発生することは今までに一度もなく、仮にトラブルが起こりそうな場合も、監視体制によりリスクを最小限に抑え、安心感のある場を継続維持し、高い顧客満足度を実現しています。
また、OKWAVE Plusは24時間365日のサポートを提供しており、時間や場所を問わず顧客がサポートにアクセスできる点も大きな特徴です。
質の高いコミュニティを簡単に作ることができるOKWAVE Plusは、企業がコミュニティに集まるユーザーを、一から集める必要がなく、活性化の課題もない、顧客にとって快適で迅速な問題解決の場をすぐに提供し、シフトレフト戦略の実現に、企業と顧客双方に新たな価値をもたらすサービスです。

まとめ
近年、企業は「シフトレフト」という戦略を取り入れ、顧客が自ら問題を解決できるようにしようと試みています。
しかし、技術だけでは顧客が自己解決に至らない場合も多く、情報の質や心理的ハードルが課題となります。
そこで、コミュニティのサポート活用が重要になり、顧客同士が情報を共有し、サポートし合うことで、顧客の自己解決を促進します。
コミュニティを構築する際は、明確なビジョン、使いやすいプラットフォーム、適切なモデレーション、ユーザーエンゲージメントの設計、継続的なサイト改善が必要ですが、『OKWAVE Plus』を利用すれば、これらの要素を簡単に実現でき、企業は質の高いサポートコミュニティを構築できます。
これは、サポートにおける「シフトレフト戦略」の構築に大きく寄与する強力なツールとなる事でしょう。
サポートコミュニティにご興味がございましたら、是非「3分でわかる OKWAVE Plus!」をダウンロードいただき、特徴や機能をご確認ください。