シリーズ① 原発再稼働取材結果

『原発再稼働、なぜ?』 国・行政が出した一つの結論

本文は編集部で経済産業省資源エネルギー庁を始め、関係政府機関に取材をし、その回答や資料を踏まえ、まとめたものです。 (取材期間:2015年4月末~6月中旬) 

OKWave × NextPublishing 『いま、知りたいこと』 トップページへ

目次
はじめに
 現在、日本には46基の商業用原子炉があります。その中で、新規制基準への適合性確認を15原発(原子力発電所)25基が申請しています。現在の状況は下図のとおりです。

(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

ご承知のとおり、東日本大震災の前まで電力の約3割を供給してきたこれらの原子力発電所(原発)は、現在一つも動いていません。でも、震災直後を除けば、老朽火力の活用や日本全体で取組んだ節電によってなんとか計画停電を回避することができています。
現実に震災以降、原発を止めて、節電・省エネ部分を除いた電力を火力発電で補填しただけでも、毎年2兆円を優に超えるコストが燃料代として海外に支払われていると試算されています。産業用電力料金は最大で4割も値上がりしました。工作機械などで電気を使用する中小企業の多くは、これ以上の電力料金の値上りは人員の削減か賃金のカットでしか対応できないという状態まで陥ってきています。
今のまま原発を点検停止したままの状態にしておけば、さらに火力を焚(たき)増(ま)す必要があり、電力料金を値上げして電力の安定供給を維持するしかありません。しかも、化石燃料を燃やすので二酸化炭素の排出増を覚悟しながら、ということになります。
既に、北海道電力に続き、関西電力で震災後2度目の一般電気料金値上げを6月から行うことが決まりました。その関電では、原子力規制委員会から設置変更許可を得て、福井県の高浜原発3、4号機を、この11月に再稼働する予定でした。ところが、地裁で運転差止めの仮処分を受け、現在、この仮処分に対する異議と執行停止を申し立てています。異議の審理を考慮すると、年内に結論が出ることはないと法律専門家は話しています。
妙なことに、九州電力の鹿児島県の川内(せんだい)1、2号機では、同じ運転差止め仮処分申請が却下されているのです。原発再稼働に関する安全性という観点で、司法の判断が割れました。複雑な要素が絡み合っているといえます。
とはいえ、福島第一原発事故で私たちが経験したように事故が起こり、1度でも大量の放射性物質が大気に放出されれば、子々孫々まで甚大な影響を及ぼします。生物がかつて進化の過程で遭遇したことがなかった人工放射性核種もその中には含まれています。根本的な問題として、核廃棄物の処理方法も曖昧のままです。使用済み燃料も処理されることなく、各原発に貯まり続けているのも事実です。その一方で、風力や太陽光などの再生可能エネルギーも自然が相手ゆえに、安定供給とはいい難く、原発の担ってきた役割の代替にはなりません。未だ発電コストも割高です。

現在、原発を再稼働させるかどうかの判断の拠り所は、原子力規制委員会・原子力規制庁の審査です。福島第一原発の事故を契機に「原子力規制委員会規則で定める技術上の基準に適合するように(原発を)維持しなければならない」と決まり、この規制ができる前に稼働していた原発に対しても、この基準を「遡(さかのぼ)って適用」(バックフィット)させることになりました。
その審査基準をクリアさせるため、電力会社は、安全対策費として相当額の費用をつぎ込み審査に臨んだといわれています。当初、規制委員会・規制庁は原発1基の審査を半年ぐらいで終える予定でした。ところが、予想に反して審査は遅れています。しかも、バックフィットということで原発を点検停止させることに対する法的根拠の曖昧さを指摘する声も一部からでてきています。
どうしていくべきなのでしょうか。
電力会社の中からは、「リプレース」(同じ敷地内で古い炉を廃炉にして新しい炉に置き換える)という新たな話しも漏れ伝わってきています。もちろん、一部の政治家の方の中には原発維持や推進を説く方もいます。当然、原発をつくっている大手企業、関連企業も日本に存在します。
このように原発は私たちから見ると、いくつもの“矛盾”を抱えながら、今後どうするかが議論されているように思われます。その中で国・行政は国内では“安全神話”が崩れた原発を新設せず、可能な限り削減するための施策を既に進め始めているのです。電力会社が廃炉処理をしやすくするために、こうした状況変化の中でも財務上無理なくできるような制度も導入されました。
では、将来の日本のエネルギー需給を考え、原発を削減しながら、電力の安定供給と料金の低減、環境負荷低減、エネルギー安全保障、再生可能エネルギーの普及・拡大を国・行政はエネルギー政策の中でどう進めていこうとしているのでしょうか。「国・行政の出した一つの結論」がこのQ&Aの答えの中にあります。「2030年(中長期)のエネルギーミックス(電源構成)」が、それです。

 生活と産業に直結する電力の問題、とりわけ問題となっている「原発再稼働」に関して、よく考えてみると、私たちはわかっているようでも意外に知らないことが多いのかもしれません。
まず、今動き出している現実をきちんと把握し、判断できるようにすること、それが私たち一人ひとりに問われているのではないでしょうか。
そのためにも、国・行政の政策を知ることはとても重要だと判断し、本企画を進めました。
私ども編集部では、今後も読者の皆様と一緒に、取材を通してこの問題を継続して考えていく所存です。末筆になりましたが、今回、質問項目を作成するにあたりOKWaveの「Q&A」上で、編集部から皆さんに呼び掛け、「原発再稼働」に関する疑問・質問を集めさせていただきました。「原発再稼働」に対して「疑問・質問」をお寄せくださった方々に、心より感謝申し上げます。

編集部
1. 原子力発電に対する行政の取り組み
Q1日本には商業用原子炉が46基あります。なぜ、ここまで原子力発電を導入することになったのでしょうか?
A
資源小国の日本が電力需要の増大に対応し、価格や供給量が不安定な海外の化石燃料に頼らないエネルギー源を、安定的に確保するために選択したのが原子力発電(原発)導入だったのです。さらに2度のオイルショックを経験し、新しいエネルギーとして原発の存在価値は高まり、各地に設置されていくことになったのです。
そもそも日本では、1950年から朝鮮戦争特需で景気に弾みがつき、その後、そのまま高度経済成長に突入していきます。経済は年々発展し、電力需要も伸びて続けていました。それに伴い、火力発電設備も次々と増設され、輸入に頼る化石燃料への依存は高まるばかりでした。その一方で、国のエネルギー安全保障という観点から、この事態を懸念する声も出始めてきたのです。
その背景の一つとして1951年には、世界初の原発が米国で稼働。その2年後には、時の大統領アイゼンハワーが国連総会の演説(“Atoms for Peace”)で、「奇跡のような人類の発明を、人類の滅亡のためではなく、人類の生命のために捧げる道を、全身全霊を注いで探し出す決意を、世界の前で誓う」と原子力の平和利用を表明。世界中が原子力の軍事利用ではなく、平和利用に着目するようになりました。
そして、日本でも将来の電力需要の急激な増加に備え、より安価なエネルギー源の開発と多様化が必要だという意見が数多く出されるようになります。
国会では、国策として原子力発電を導入するための原子力基本法案が成立。1956年に施行。この時に「民主・自主・公開」の「原子力三原則」を含んだ原子力利用の大綱が定められました。その年の10月26日には国連の自治機関で原子力の平和利用を促進するIAEA(国際原子力機関)に加盟。1963年10月26日に米国から導入した動力試験炉(JPDR:Japan Power Demonstration Reactor)によって日本でも初めて発電に成功。翌1964年、日本がIAEA憲章に調印した10月26日と同じ日だったことから、「科学技術週間」のうち1日の「原子力デー」を「原子力の日」として切り離し、10月26日を記念日として制定したのです。当初は、各地でセレモニーなどが行われ、日本中が原発に大きな期待を持ちました。もちろん、今でも10月26日は「原子力の日」として記念日になっています。
その後、世界で最初に実用化された英国製黒鉛減速炭酸ガス冷却型原子炉、このコルダーホール型炉に耐震性を増すなど日本で手を加え、日本原子力発電(株)東海発電所に日本初の商業炉を導入。1965年5月4日に初めて臨界に到達、1966年に商業用原子力発電所として営業運転を始めたのです。これによって、日本での原子力発電の商用利用が始まりました。
しかし、このコルダーホール型炉は効率が悪く、しかも発電量が少ないので、この1基だけで、以後、商用の原子炉は水を減速材に使う「軽水炉」が採用されるようになり、多くの国民が期待する中、原発は日本各地に広がっていったのです。
この質問の基になった投稿をしてくれた皆さん:abpon29831さん、fedefさん、aoi_hoshiさん
Q270年代半ばから、「安全神話」の下、受け入れられていた原発に対する反対運動が日本国内でも始まりました。そして1979年3月のスリーマイル島での原発事故、1986年4月にはチェルノブイリ原発事故などが起きました。そういった経緯の中で、原子力発電に対する行政の取り組みはどう変化してきたのでしょうか?
A
原子力は、燃料投入量に対してエネルギー出力が他のエネルギー源と比較して圧倒的に大きく、輸入が滞っても国内保有燃料だけで2年以上生産が維持できることから「準国産エネルギー源」と位置づけられており、国際エネルギー機関(IEA)の統計においてもエネルギー自給率に含められています。そういったこともあって、2011年3月11日まで、資源小国の日本は準国産エネルギーである原子力発電を推進していました。
1980年代、スリーマイル島事故、チェルノブイリ事故の発生、エネルギー価格の安定などにより、米国では原子力発電所の新規建設がなくなるなど、原子力の平和利用は停滞していきます。一方、日本は、この時期もエネルギー安全保障を高めるため、原子力政策及び原子力発電所の新規建設を堅持しました。
 この間、高度成長にともなう電力需要増大にも対応しながら、エネルギー需給構造の安定に寄与する原子力発電に対して、その時々で国をあげて安全・防災対策を推進し、技術力向上を図ってきたといえます。その経緯や概要は以下のとおりです。
1970年代、第四次中東戦争等により石油危機が発生。この73年の第1次オイルショックで各先進工業国は石油資源の有限性や、その供給が国際政治動向に左右されやすく不安定であることを強く意識するようになりました。日本でも、ニクソンショック後の景気の立ち直りに冷水が掛かり、トイレットペーパーの買い占め騒動もおきました。さらに、石油の高騰による景気後退で、翌74年には経済がマイナス成長になり、戦後の高度経済成長が、一旦終焉を迎えました。その後、78年のイラン革命で、第2次オイルショックが世界経済を襲います。
 この経験から、石油探査、アラブ以外からの石油の輸入、備蓄と、石油の安定確保を推進すると同時に、省エネと原子力や太陽光、風力など非石油エネルギーの活用が進みました。
1970年代に原発反対運動が起き始めましたが、このような背景もあり、日本は準国産エネルギーである原子力発電を推進し続けていくのです。
具体的には、1974年に発電所立地促進のための電源三法を整備し、1980年には「石油代替エネルギーの開発及び導入の促進に関する法律」を成立させ、原子力発電の立地・開発を積極的に進めていきました。
原子力発電の必要性と安全確保に関しては、その前年の1973年12月11日参議院予算委員会で、石油問題による原子力発電の必要性と、安全確保については電力会社に任せておくのではなく政府が責任をもって対策を行う、という方針が示されました。それ以後、原子力発電の安全性について、行政もさらに積極的な取り組みを行うようになりました。
主だったものを挙げると、スリーマイル事故後、日本に存在するスリーマイルと同型の加圧水型軽水炉の安全解析の実施。国内で当時、唯一運転中だった関西電力大飯1号機の停止を原子力安全委員会が決め、安全解析が行われました。また、他の加圧水型軽水炉はいずれも停止中でしたが、同様に安全解析を実施しました。
チェルノブイリ事故後は、原子力防災対策の充実を図り、安全意識を醸成させ、今まで以上に安全に対する研究が図られることとなりました。
しかし、1999年9月30日、東海村にある核燃料加工会社JCOの施設内で核燃料を加工中に、ウラン溶液が臨界状態に達し核分裂連鎖反応が発生(臨界事故)、日本国内で初めて事故被曝による死者を出しました。
 この事故を受け、原子力安全委員会は広く有識者を集め、第三者の立場から事故原因を徹底的に究明し、万全の再発防止対策を確立するため、「ウラン加工工場臨界事故調査委員会」を設置。同年11月、この調査委員会がまとめた「緊急提言・中間報告」を受け、政府は関係省庁の協力のもと、災害対策基本法の特別法として「原子力災害対策特別措置法」を国会に提出。同年12月13日に成立、17日には公布となりました。
 さらに2001年1月の中央省庁再編時に、安全性の確保をより確実なものにするため、エネルギー利用に関する原子力安全規制と、電力・ガス・鉱山等に関する産業保安を一元的に担う原子力安全・保安院を設立。このように国・行政は原発の安全性を確保する努力をしながら原子力政策を推進してきたのです。
 その後、2011年に東北大震災をきっかけに東京電力福島第一原子力発電所事故が起き、それまでの“安全神話”は一変し、政策を大きく変化させることになるのです。事故対応と同時に、検証作業を実施しながら反省も踏まえ、新たな動きがでました。
翌年の2012年9月には、事故を踏まえ、原子力利用の規制部門を分離・独立させることが決定。原子力に関する規制を一元化した上で、専門的な知見に基づき、中立公正な立場から原子力規制に関する職務を担う機関として、原子力規制委員会と、その事務局で環境省の外局として原子力規制庁を設置することになりました。
翌年7月には、シビアアクシデント(原子力発電所設計時の想定を超える過酷事故)対策等を含む新たな規制基準が施行されることになりました。
 現在、原子力規制委員会によって、事業者の申請に基づいて、技術的、科学的な観点から、原子力発電所の新規制基準への適合性に関する審査が厳格に行われるようになっています。 その中で、生活や産業、環境、エネルギーの価格と安全保障にも配慮した現実的な対応で原発を限りなく削減していく取り組みを進めることになったのです。
この質問の基になった投稿をしてくれた皆さん:abpon29831さん、fedefさん、aoi_hoshiさん
2.「電力会社と行政は癒着している?」のでしょうか?
Q3電力会社は掛かった費用を全て電力料金に乗せられる「総括原価方式」で守られていると聞きますが、実態はどうなっているのでしょうか。
A
ともすると、「行政と電力会社は癒着しているのではないか、だから国は電力会社を制度によって守っている」と批判されることがあります。しかし、実態は全く違います。 そもそも「総括原価方式」とは公共料金に関する規制の中の制度で、社会を支えるライフライン(電気・ガス・水道等)の安定的な供給の維持・確保を図るための制度です。その供給に掛かる費用を確実に回収できるようにする一方で、その供給事業者が過度の利益を得ることを防ぐようになっています。つまり、事業者と利用者の両面の観点で仕組み化されているといえるのです。
電力に関しては現在、原則として契約電力50kW未満で規制部門に属する家庭や商店、工場などで動力を使用されていても、契約電力が原則50kW未満の低電圧の利用者に適用される電気料金を改定する場合にのみ「総括原価方式」が適用されています。
1995年の電気事業法の一部改正で、独立系発電事業者(IPP)が発電市場へ参入することが認められ、電力会社がIPPから電気を購入することが可能になりました。以降、段階的に電気事業法の部分改正が行われ、1999年の電気事業法改正により、2000年3月から大規模工場やオフィスビル、デパートなどの特別高圧を使う事業者が自由化の対象になりました。その後、送配電の公平性・透明性を確保するため制度も確立されていき、電気事業制度の改革により、原則として契約電力50kW以上の自由化部門に属する高圧利用者向けの電力小売りは自由化され、競争原理が導入されています。さらに、規制緩和し、より公平な競争が行われると同時に、配送電部分と発電、小売の分離なども視野に入れ、広域的運営推進機関の設立や独立規制機関の設立で広域での連携や適正な競争を維持発展させながら、かつ最重要命題の安定供給も維持し続けられるよう段階的に完全自由化に向けて動いています。
 というように、「総括原価方式」自体が役割を終えてきているのです。ただ、家庭部門の自由化は料金体系の複雑化など利用者のメリットにならない可能性もあり、今後の課題となっています。以下で「総括原価方式」について説明をします。単純に、掛かったコスト分だけ原価に組み込み、それに企業利益を加算して算出するということではなく、企業努力も加味した算出方法になっているのです。
図3-aとおり、「総原価」(=「適正費用」+「公正報酬」-「控除収益」)を算定し、総原価と料金収入が一致するように、料金単価を定めています。この総原価の算定にあたっては、「将来の合理的な期間」を原価算定期間とし、原価算定期間における供給計画や経営効率化計画等を考慮した事業の合理的な将来予測を前提としています。

3-a 電気料金制度の経緯と現状について【電気料金の算定方法】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

【総原価の内訳に関して】
【事業報酬】当初は積上げ報酬(支払い利息+配当金+利益準備金)であったものを、内部留保の必要性・効率的な資金調達の促進という観点から、1960年にレートベース方式が導入されました。レートベースとは、事業資産価値のことです。図3-bのとおり、電気事業の能率的な経営のために必要かつ有効であると認められるその事業資産の価値に対して、一定の報酬率を乗じて算定しています。
この方式は、事業資産の価値によって客観的に決められた報酬額の枠内で、支払利息、配当金等を支払い、利益準備金を確保する必要があるため、電気事業者としては、内部留保活用、借入金利の引き下げ等に努力し、支払利息等資本費の軽減に努めることになります。 また、レートベース方式は、設備産業である電気事業の特質に合致し、企業の自主的な合理化努力を喚起するのに有効な方式だともいえるのです。

3-b 電気料金制度の経緯と現状について【事業報酬について】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

【営業費】内訳については、「一般電気事業供給約款料金算定規則」において、図3-cの51項目が規定されています。

3-c 電気料金制度の経緯と現状について【営業費の内訳について】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

【燃料費】1996年1月より、燃料費調整制度として、円建て価格による為替レートを織込んだ形での原油・LNG・石炭の輸入燃料価格の変動分全てを外部化します。それによって事業者の経営効率化の成果を明確化するとともに、経済情勢の変化を迅速かつ自動的に料金に反映する制度を導入しています。図3-dのとおり、2009年5月より、過去3ヶ月分の平均燃料価格が2ヶ月後の料金に毎月反映される仕組となり、より迅速に変動分が料金に反映されるようになりました。ちなみに、以前は2四半期前の統計価格を基に四半期ごと調整していました。

3-d 電気料金制度の経緯と現状について【燃料費調整制度】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

【電力料金の改定プロセス】
図3-eのとおり、電力会社から料金改定の認可申請が提出された場合、経済産業大臣は「供給約款料金審査要領」に基づき審査を行い、併せて、広く一般から意見を聴取する公聴会等を行い、法令に基づく基準に適合していれば認可を行うことになっています。
今回の関電の値上げも含め、電力料金の値上げはこのようなプロセスを経て行われています。

3-e 電気料金制度の経緯と現状について【現行電気事業制度下における規制料金改定手続きについて】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

行政は、この規制料金の妥当性の検証のために、決算情報等を基に定期的に評価を実施しています。また、規制化部門の電気料金から自由化部門への内部補助が行われていないかを確認するために、部門別収支計算書の提出を求め、公表する仕組みになっています。
 このような仕組みで、事業者が自ら効率化を図るようになっています。それによって事業者、利用者双方にとって偏りなく電気の安定供給が維持されるような制度なのです。
 ゆえに、経営環境の悪化などがあれば、一般の企業と同じように決算で赤字になってしまいます。
この質問の基になった投稿をしてくれた皆さん:orangepecoteaさん、otete88さん、fedefさん、kagakusukiさん
Q4よく原発の立地地域は潤うといわれることがあります。原子力発電所などの立地自治体向けにどのような優遇制度があるのでしょうか。また、こうした自治体はなぜ優遇されるのでしょうか。
A
国・行政は原発がつくられる際に、立地地域にお金をバラまいているという批判を聞くことがあります。たしかに、原子力発電所など発電所の立地自治体には電源三法(1974年に成立した「電源開発促進税法」「電源開発促進対策特別会計法」「発電用施設周辺地域整備法」)に基づく「電源立地地域対策交付金」が交付され、財政面で特別な措置が講じられています。ただし、その対象となる電源は、原子力発電だけというわけではなく、水力発電や地熱発電、火力発電(沖縄のみ)も含まれています。
そもそも発電所から生み出される電気のほとんどが、大都市など他の地域で消費されます。それゆえ、発電所がある地域に暮らす人は「他地域の人のために電気をつくるだけで、地元福祉や地元経済の発展に結びつかないのはおかしいのでは」といった感情を持ちやすく、建設に消極的になる例もあります。発電所のある地域と消費地域の“構造的な歪み”を解消するためには、発電による恩恵を発電所のある地元に還元することが必要です。
こうした背景から、国は、電源立地地域の自治体に、いわゆる電源三法に基づく交付金を交付しています。立地自治体を予算面でサポートし、立地自治体が地域住民への様々な行政サービスが向上するような事業を行えるようにすることにより、電源開発への住民の理解促進を意図したものです。この交付金は、各自治体が地域の実情に合った社会福祉の向上や地域振興を図れるようにするため、図4-aのような事業に使用することが可能になっています。

4-a【資料 電源立地地域対策交付金の交付対象事業】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)
この質問の基になった投稿をしてくれた皆さん:orangepecoteaさん、nikten55さん、miya3423さん、02408090さん、ambient1984さん、fedefさん、kagakusukiさん
3.日本の原発の安全性
Q5「世界で最も厳しい基準」という発言をする政治家もいますが、日本の原発に対する規制基準を諸外国と比較して説明してください。
A
日本は4つのプレートにまたがり、火山が多く、地震も多発する国です。同様に、諸外国にはその地域の特徴があります。自然災害が多いか少ないかという点だけでなく、日本と諸外国には、原発の立地環境や原発の構造・開発世代等の違いがあるため、規制基準を諸外国と単純比較することで、安全性を評価することはできません。
また、どんなに規制を強化しても「だから100%安全だ」とは決していい切れません。原発に「安全神話」はないのです。
 ご承知のように、福島第一原発事故を教訓とし、それ以前の規制は大きく見直されました。これまでと異なり、「バックフィット」といって、この新規制が決まる前の規制基準に合格した原発も、再度、この新しい基準をクリアしないと運転できません。これから将来も、新たな基準ができれば、全ての原発で、その基準をクリアすることが必要になるわけです。
それ以外も基準が見直されました。地震対策として、従来は12万~13万年前だった活断層の調査を、必要な場合には40万年前の地層まで遡って調べるようになりました。津波対策での防潮堤の強化と浸水を防ぐための設備強化、航空機事故やテロに対する対策、古い原発では熱に強いケーブルへの交換などの火災対策の強化、2系統の異なる外部電源の確保や自家発電できる緊急時の対策所の設置、電源車の配備。そして緊急対応で格納容器の圧力を下げるベントを行う際にも外気に放射性物質が拡散しないようフィルターを設置するなど、非常時の対応にも配慮した規制内容になっています。フィルター付きベント設備に関しては、沸騰水型軽水炉(BWR)と加圧水型軽水炉(PWR)の2種類の原発が日本にあるのですが、事故を起こした福島第一原発など沸騰水型軽水炉に比べて加圧水系軽水炉は格納容器が大きく、その容量が多い分、蒸気が発生しても圧力が上昇しにくいのです。そのため、フィルター付きベント設備の設置について加圧水型軽水炉には5年の猶予期間を設けたそうです。
 また、万が一炉内の核燃料が溶融し、圧力容器が破損する事態になっても、格納容器の底に落ちた燃料を冷やせるようにということを新基準では求めています。手段は、それぞれの事業者の裁量になっていますが、機能と性能を満たして、いざという時でも対応できるようになっていると聞いています。
 加えて、日本では、福島第一原発事故で発生した「地震や津波などの共通要因による安全機能の一斉喪失」「その後のシビアアクシデントの進展」を教訓に、図5-aのとおり対策基準を策定し、規制基準を強化しました。

5-a 実用発電用原子炉 及び核燃料施設等に係る 新規制基準について -概要-
【新規制基準の基本的な考え方と主な要求事項】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)
この質問の基になった投稿をしてくれた皆さん: kunitokotachiさん、 tymさん、 eroero4649さん、 yossy_ktさん、 blue-goheimochiさん、 iitenさん、 f_t812さん、 02408090さん、 mrbambookさん、 meme1403さん、 kuroihakoさん、 fedefさん、 kunitokotachiさん、 aoi_hoshiさん、 nikten55さん
4.これからの日本の電力需給予測と電力供給体制の中の原発
Q6震災後の原発点検で、原発稼働ゼロになり一部で計画停電が行われました。その後、稼働ゼロでも計画停電せずに済んでいます。もし、原発再稼働ゼロが続くとどうなるのでしょうか。
A
原発が止まっている間のエネルギー需給は、省エネルギーと、当然それだけでは無理ですから、足りない分を老朽火力を含む火力発電所の焚増し等により補っています。当然、化石エネルギー起源の二酸化炭素の排出量は2013年度で1,235百万トンと過去最大になっています。
そして、これらの要因等により、家庭用電気料金は約2割、産業用は最大で4割値上がりしました。現在の状況は環境面、経済面に影響を及ぼしています。それも電力会社だけでなく、一般企業にも大きな打撃を与えています。何らかの方法で現状を改善する必要があるといえます。
ご承知のように電気は貯めておくことができません。安定供給ということを考えれば、家庭や事業所で必要となる電力の最低でも3%程度のゆとりをもって電力を供給し続けないとなりません。そればかりか、需要を大きく超えた送電をすると周波数が乱れ、停電してしまうリスクもあるといわれています。また、発電施設から使用する施設までの距離が長ければ、送電ロスがでます。これら様々な条件と、その日の天候や過去の需要データ、経済動向などから計算して発電量を予測し、コントロールすることで始めて電力の安定供給ができるのです。
そのため、安定的に発電できるベースロード電源:地熱、一般水力(流れ込み式)、原子力、石炭による発電が非常に重要になります。
東日本震災後は全ての原子力発電所が停止しているため、老朽化のため稼働を停止していた火力発電所を再稼働するなど、火力発電所の稼働率を増加することにより電力需要に対応しています。このような状況において、図6-aのとおり計画外停止した発電所の件数は増加傾向にあり、場合によっては電力需給をひっ迫させる可能性があります。そのため、現在は「異音発生に伴う停止」などの事故は産業保安監督部への報告義務はありませんが、大きな事故を未然に防ぐための早期対応策などを確立させることも必要になってきています。

6-a電力需給検証小委員会報告書について(-概要-)【震災以降の老朽火力発電所の状況】


(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

また、原子力発電の稼働停止に伴う火力発電の稼働増加により、発電コストにおける燃料費は図6-bのとおり毎年増えています。(2014年度分は推計)

6-b 電力需給検証小委員会 報告書【燃料費の増加の見通し】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

さらに、図6-cのとおり、現在公表されている日欧米の主要機関の見通しにおいては、今値下がりしている燃料価格も将来は上昇する見込みとなっているため、さらに燃料費が増加する可能性もでてきています。

6-c エネルギー基本計画の要点と エネルギーを巡る情勢について【主要機関における燃料価格の見通し】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

仮に、原発再稼動の見込みが立たず、このまま収支が改善しない場合、電力会社の資金調達が滞り、安定供給や原子力規制委員会の基準をクリアさせるための原発の安全対策等にも支障が生じるおそれまででてきてしまうのでは、といわれ始めています。
2013年度末時点で図6-dのとおり、電力5社(北海道、中部、関西、四国、九州)が3期連続赤字となっていることから、電力料金の値上げがこの6月だけでなく、さらに行われる可能性もでてきているといえます。

6-d エネルギー価格の動向について【電力各社の経営状況】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

さらに、図6-eのとおり温室効果ガスの排出量も毎年増加しています。地球温暖化対策に向けた、京都議定書後の新たな枠組み交渉に向けて、日本における温室効果ガス排出量の削減が大きな課題となります。

6-e エネルギー基本計画の要点と エネルギーを巡る情勢について【我が国の温室効果ガス排出量の推移】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

これらの問題は、電力料金値上げや税金の投入という形で、国民や家庭、企業に負担が転嫁されることになります。結果、製造業などの海外移転や海外企業の日本回避などの動きにもなりかねないため、直接的だけでなく、間接的にも日本経済に多大な影響を与える可能性があります。
ここで大阪商工会議所が今年1月、電気料金再値上げが関西電力管内の企業経営に及ぼす影響を把握するために行った大阪商工会議所会員企業へのアンケート6-fの結果を見てください。約9割強の企業は値上げ分を「価格転嫁はほとんどできない」と答えています。関電管内での事業の縮小や撤退などを考える企業も増えているといいます。

6-f 大阪商工会議所【電気料金再値上げが企業経営に及ぼす影響に関する緊急調査】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

関電管内では、企業向け電気料金が4月に値上がりし、6月から家庭向け料金も平均8・36%の値上がりすることが決めまりました。
このまま原発の稼動ゼロが続けば、さらに電力料金の値上げということになると予測されます。
この質問の基になった投稿をしてくれた皆さん: sanny-sideさん、 okappasanさん、 Beholdersさん、 eroero4649さん、 chirakumaさん、 w-_-wさん、 maniaclove88さん、 noname#205855さん、 yossy_ktさん、 heburusuさん、 sunset-tiさん、 toshitosheさん、 topostさん、 tapiokaloveさん、 stepmatさん、 qadragonさん、 hamazo2004さん、 abpon29831さん、 ddxxfujiさん、 tomoyuki4さん、 kohinataさん、 Drag-oneさん、 Drag-oneさん、 ambient1984さん、 vistaishiiさん、 fedefさん、 momochan_0110さん、 pringlezさん、 aoi_hoshiさん
Q7今後、原発依存度を可能な限り下げ、しかも生活や産業を維持・発展させ、環境負荷を低減させるためには、どのような電力供給をすべきだと考えているのですか。
A
2002年、「エネルギーの需給に関する施策を長期的、総合的かつ計画的に推進し、もって地域及び地球の環境の保全に寄与するとともに我が国及び世界の経済社会の持続的な発展に貢献することを目的」に『エネルギー政策基本法』が制定されました。この基本法の中に国は「エネルギーの需給に関する施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有する」ことが明記されました。それに基づき、国がいかに具体的に日本のエネルギー政策を進めていくかということで、指針となる『エネルギー基本計画』をつくるようになりました。 直近では、昨年4月に第4次『エネルギー基本計画』が閣議決定され、エネルギー需給構造を考えたエネルギー政策の基本方針を出しました。さらに今後、中長期で予測される電力需要を算出。我が国として、どういう電力供給の方法がよいのか、その電源構成を考える「エネルギーミックス」について議論、検討を重ねてきました。 そして、今年4月に総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会 長期エネルギー需給見通し小委員会で、2030年(中長期)のエネルギーミックス(電源構成)骨子案が示されたわけです。いわば、これが国は政策としてこうしていくという方針になりますが、与党で議論され、「パブリックコメント」を聴取した上で、その後、決定されるというプロセス半ばのものです。 その概要は、2014年4月に策定された「エネルギー基本計画」の政策目標『3E + S』に則り、長期エネルギー(電力)の需要と供給を生活者、企業にとって、限られたエネルギーを有効活用できるように考えられたものです。この『3E + S』とは、エネルギーの安定供給(Energy Security)、経済効率性の向上(Economic Efficiency)、環境への適合(Environment)、プラス安全性(Safety)、つまり生活を底支えし、産業振興の基盤でもある電力を安全にトラブルなく安定的に、かつ少しでも安く、二酸化炭素の排出や環境負荷なく供給することを意味しています。
もちろん省エネが前提ですが、この『3E + S』をどのようにしてバランスよく実行するのか、しかも原発を限りなく削減しながら。もちろん、スグにはできません。現実的に15年後にはこうします、という目標が、このエネルギーミックス骨子案なのです。
どのようにしてこの目標を立てたのか、説明します。

◎需要予測

2030年の電力需要予測は、2013年度の9,666億kWhから若干上がる程度の9,808億kWhと算定しました。人口減少下においても毎年1.7%の経済成長が続くと想定し、反面、現状の省エネ効果をベースに推定し、13%の省エネを推進するということを基本にしています。もちろん、家庭での電力消費、各産業別の需要予測を行い、総合してこの数字を算定しました。
例えば、鉄鋼業界。2020年以降の「低炭素社会実行計画」で、全国粗鋼生産量は基準ケースで1.2億トンと想定されています。アジアを中心とした経済成長が見込まれ、日本製の高機能鋼材に対する海外需要は今後も堅調に推移すると予測されます。国内製造業の成長による設備投資も伸びると予測され、内需も底堅いと判断されます。そういったことを考慮した結果、7-a図のような水準となると予測できるのです。

7-a 長期エネルギー需給見通し 骨子(案)関連資料【経済水準②:主要業種の活動量:鉄鋼業 粗鋼生産量の見通し】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

こういった予測の中で電力需要予測し、それを積み重ねて全体の需要予測にまとめます。他の業界でも中長期の電力需要予測をまとめるために、同様な作業を行って需要予測全体を算定していったのです。

◎供給

第4次『エネルギー基本計画』の中で打ち出した『3E + S』を基本に置いています。「安全/Safety」であることを大前提にエネルギーの安定供給を第一に、経済効率性を高め、低コストでのエネルギー供給を実現し、同時に環境適合を図るため、最大限の取組みを行うという意味があります。
つまり、福島第一原発事故の教訓として、決して「安全神話」はないということで、原発を限りなく削減し、しかも生活での負荷を低減し、かつ日本の産業が成長できるように安定したエネルギーを少しでも安く、環境にも配慮して供給ができるようにする、ということを現実的に考えながら導き出した、その「結果」なのです。当然、新規の原発は想定していません。
ということで、稼働させていく既存の原発の安全性の確保を前提に、2030年には、
・自給率は概ね25% に(Energy Security)
・電力コストは現状より上げず、抑制する (Economic Efficiency)
・環境適合については(世界を)リードできるように(Environment)
これを目標にどのように発電を組み合わせていくか、エネルギーミックスを検討したのです。(図7-b)

7-b 長期エネルギー需給見通し 骨子(案)関連資料【3E+Sについての具体的な目標水準】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

まず自給率。
 IEA(国際エネルギー機関)では原発もそれぞれの国の国産エネルギーとしています。それに則り数値目標を算定しています。震災前の2010年が19.9%でした。それが一昨年は6.3%と落ち込んでしまいました。2030年には、それを概ね25%程度までに改善させ、少しでも海外事情に左右されないようにしていこうということです。
再生可能エネルギーの中でも、安定した電力を供給できる「水力」「地熱」「バイオマス」と自然の影響を受けて電力供給が変わる自然変動エネルギーの「風力」「太陽光」を区分して全体のバランスを考えながら発電量を増やし、それで自給率を高めます。

 そして、電力コスト。
現状は火力発電に頼り、燃料費が増加しています。原油価格が下がっても、為替変動で価格は変わってしまいます。絶えず輸入価格は変動し、安定した状態とはいえません。原発を停止させ、その代替で火力の焚増(たきま)しをしているので、現状は少し割高な原油・LNGの緊急輸入でしのいでいるという側面もあります。が、いずれにしても燃料費は増加しています。ベースロードでもあり調整電源でもある石炭による火力発電の割合をいかに調整し、燃料費を効率的に抑えるか、これも課題になります。もちろん環境に対する影響も考えてのことです。
さらに、再生可能エネルギーや新エネルギーの開発・普及を図るための固定価格買取制度(FIT:Feed-in Tariff)について7-c図を見てください。現在、実施されているFITとは、買取価格(タリフ)を法律で定める助成制度です。他の発電より高めに電力を購入することで再生可能エネルギーによる発電を普及拡大させようとしているわけです。この制度自体は必要なのですが、全体の中でどうバランスをとるか、それによって電力コスト全体を抑えることも考えていかなければなりません。
そういったことを踏まえ、原発依存度の低減、再生可能エネルギーの最大限の導入拡大を図る中で、3Eのバランスを確保した電源構成により、電力コストを現状よりも引き下げることを目指しているのです。

7-c 長期エネルギー需給見通し 骨子(案)関連資料【経済性 : 電力コスト】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

3つめが環境適合、すなわち二酸化炭素排出削減です。
 先ほども触れましたが、震災以降、温室効果ガス排出量は増え、2013年度のエネルギー起源CO2排出量は、1,235百万トンと過去最大になりました。化石燃料を焚く発電を切り替えることが、やはり重要になります。原発は排出ガス削減ということで効果的ですが、限りなく削減する方向なので、再生可能エネルギーを電力値上げにつながらないように考慮しながら助成して増やすことになります。

7-d 長期エネルギー需給見通し 骨子(案)関連資料【環境適合 : 温室効果ガス排出量削減への貢献】(6-e再掲)3
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

◎中長期の電力供給
生活や産業の成長に影響を及ぼさないように、自給率向上・CO2抑制・コスト低減を図りながら、省エネルギーの推進と・再生エネルギーの利用を拡大しつつ、原発依存度を低減させて、需要を賄えるようにしていく、これを実践していくのが政府の基本方針です。概要は以下のとおりです。

7-e 長期エネルギー需給見通し 骨子(案)関連資料【長期エネルギー需給見通し策定の基本方針】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

少し具体的に説明すると、環境適合性に優れ、エネルギー自給率の向上にも寄与する再生可能エネルギーは、特性に応じてできるだけ既存電源との置き換えるように進められています。例えば、地熱・水力・バイオマスは原子力を、自然変動の大きい風力・太陽光は火力を代替していくというように。
具体的には、2030年の電力コスト(燃料費+FIT買取費用+系統安定化費用)を、昨年の9.7兆円よりおよそ5%引き下げようとすると、9.2兆円程度にコストダウンさせることが必要になります。また、現状よりも2%程度引き下げるとすると、金額にして9.5兆円程度へ引き下げることが必要です。
自然変動電源であり、地域に偏在する再生可能エネルギーを多く受入れるためには、電気を大量に消費する東京などの需要地を結ぶための地域間連系線等の増強が必要になります。火力発電の稼働率低下による発電効率の悪化等に伴う費用と発電の停止・起動回数の増加に伴う費用も発生します。また、自然変動電源発電時に、揚水式水力の動力を稼働させることで発生する費用や発電設備を自然変動電源対応のために確保しておく費用も必要になります。こういったコストも他の発電との組み合わせの中でうまく処理しながら、電力料金を上げずに再生可能エネルギーの量的拡大を図ることになるわけです。
再生可能エネルギーの発電量に関しては、次のように考えられています。省エネの推進と原発の再稼働で電力コストを低減させた上で、まずは自然変動の影響が少ない地熱・水力・バイオマスを物理的限界まで導入。その後、電力コストが9.5兆円に達するまで可能な限り自然変動再生可能エネルギーを拡大することが考えられています。
そうすると、7-f「長期エネルギー需給見通し 骨子(案)関連資料」のようになります。2030年の電力コストを現状よりも引き下げ、かつ量的にも安定させて供給するためには、再生可能エネルギー全体で買取費用を約3.7兆円~約4.0兆円とすることで達成できると見込まれます。結果、原子力を代替する地熱・水力・バイオマスの買取費用の合計は約1.0兆円~約1.3兆円、火力を代替する自然変動再エネの買取費用は上限が約2.7兆円ということになります。

7-f 長期エネルギー需給見通し 骨子(案)関連資料【2030年における再生可能エネルギーの導入見込量】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

  ※編集部注釈:内容の中にkWとkWh表記がでてきます。kW=電力(電圧×電流)で、発電所などは最大どれくらいの電力を発電できるか、このkWで表示します。当然、常時フルに発電し続けることはありません。また、Kwhは電力量を示します。100kWの発電所がフルに1時間稼働すると100kWhの発電となります。

この限られた自然変動再生可能エネルギー分の買取費用が約2.7兆円なので、最大限導入を進めるには、自然変動再生可能エネルギーの中でも安い電源を優先的に導入する方が効率的だといえます。
太陽光発電は、近年急速な認定が進んでいます。実際に運転開始する正味の導入量と既導入量の合計は6,100万kW程度※と見込まれ、その買取額はおよそ2.2 兆円になります。
※太陽光発電設備に関する報告徴収、聴聞や導入実績を踏まえ、現在までの認定量のうち、運転開始までに至る容量を推計した数字。太陽光(住宅用)は、これまでの導入実績を踏まえ、認定量の9割程度が導入されると想定できます。また、太陽光(非住宅)は、報告徴収や聴聞の結果を踏まえ、認定量の6割程度が導入されると想定し、計算したのが、この数字です。

すなわち、約2.7 兆円から約2.2兆円を差し引いた残りは約0.5兆円となり、これを買取費用の安い電源から購入配分していくことになります。風力発電の買取費用は、当初太陽光発電よりも低いため、まず風力発電の導入を優先的に見込み、その上で、コスト負担が許す範囲で太陽光発電の追加的な導入量を見込むようにと考えられています。
風力発電の買取費用は2015年から2030年までほぼ横ばいで、系統対策費用も必要となってきますが、太陽光(非住宅)については、買取費用が低減すると予想できるため、導入コストの逆転が生じると想定されています。

7-g 長期エネルギー需給見通し 骨子(案)関連資料【自然変動電源の導入見込量の考え方】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

その結果、2030年には、風力、太陽光発電が下記7-hの表の数値まで増えると予測しています。

7-h 長期エネルギー需給見通し 骨子(案)関連資料【2030年における風力発電の導入見込量、2030年における太陽光発電の導入見込量】

(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

 風力は、現在、既に導入されている約270万kWに、環境アセスメント手続き中もしくは環境アセスメントが終了した案件(運転開始前)全国約520万kWを合計すると全国で約790万kW。もちろん環境アセスメントの手続きによっては多少変化が出ます。
この導入ペースが他の制約なく継続すると2030年には陸上で最大約1,140万kWの導入、洋上風力で最大約110万kWの導入が見込まれます。ただし、実際には、設置適地の減少や系統制約が存在し、かつ地域間連系線等の利用ルール見直しなどを鑑み、陸上風力+洋上風力で合計約1000万kWが導入されると予測されています。
太陽光発電は前に述べましたように認可が進んでおり、既存の設備と今後の導入をあわせた合計は6,100万kW程度になります。買取費用の安い風力発電に対して、将来、導入コストを低減した太陽光発電の導入が進むと見込み、その分の買取が増加すると予測し、2030年には約6,400万kWが導入されると想定されています。
しかし、当然、市場原理で風力、太陽光共に発電コストがより下がった方から調達するので、この数字は目安ということになります。
話は前後しますが、地熱発電は現状の開発を鑑みて、下記7-iのようになると予測されています。

7-i 長期エネルギー需給見通し 骨子(案)関連資料【2030年における地熱発電の導入見込量】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

水力発電に関しましては、同じく以下の7-jのように推移すると予測されています。

7-j 長期エネルギー需給見通し 骨子(案)関連資料【2030年における水力発電の導入見込量】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

バイオマス発電については、下記のように推移すると見込まれています。

7-k 長期エネルギー需給見通し 骨子(案)関連資料【2030年におけるバイオマス発電の導入見込量】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

では、火力発電はどうなるのでしょうか、その予測を解説します。電力供給の基盤を担うベースロード発電、つまり常時大量な発電を行うものです。これが石炭火力。自然変動のある再生可能エネルギーの補完や猛暑などで急に電力消費が増えた際に臨機応変な対応で電力の供給調整を担うミドル電源。これがLNG火力です。そして、石油火力があります。
 石油火力に関しては、燃料価格は高く、排出ガスの問題もあるのですが、緊急時の対応のためにある程度の量は維持すると位置づけています。2030年の時点で設備が運転開始から40年を経過していないもの、つまり1990年以降に運転開始したものの合計が約440万kW。もちろんそれ以前に造られ51年を超えない石油火力発電所もあり、その合計が約1,770万kW。震災前の10年間の平均稼働率が22%なので、それで計算すると40年を超えないものの発電電力量が99億kwhで合計発電電力量は464億kwhとなります。設備の状況を踏まえると事業用では365億kWhを下回ると思われますが、99億kWh以上を確保し、プラントなどの自家発電用と合わせて総発電電力量の3%程度、315億kWhを確保するようにと想定しています。
 石炭・LNG。これはそれぞれの特性を生かして運用することが肝心です。温室効果ガス排出量の抑制、燃料費の抑制のために、高効率石炭・LNG火力の導入を進め、「3E+S」の観点から全体としてバランスの取れた構成を実現するように考えられています。
具体的には石炭火力は2,810億kWh程度で発電量の26%、LNG火力は2,845億kWh程度で27%を確保することが想定されています。
特にベースロード電源を担う石炭火力は、高効率化によって、投入燃料を増やさずにかつCO2排出量を増やさず発電電力量が増やせるため、その分で原発を代替することが可能になります。
さらに熱源から電力と熱を生産、供給するシステム「コージェネレーションシステム」。実際には電力価格、ガスや重油などの価格に左右されますが、いままでの導入実績と新たな活用による追加的な導入量を想定し、2030年時点での導入量は、およそ1190億kWh程度と見ています。家庭用燃料電池エネファームなども2030年には530万台の普及で160億Kwhの発電量になると予想されています。技術革新にもよりますが、水素エネルギーも将来が期待される一つです。

 利用側の節電と省エネ、さらにはこういった様々なエネルギーの特性を活かした効率利用による発電が原発に置き換わっていくのです。
そして、その原子力発電。エネルギー基本計画において、原発依存度は「省エネルギー・再生可能エネルギーの導入や火力発電所の効率化などにより、可能な限り低減させる」とされ、他の発電に置き換えが進みつつあるといえます。ゆえに、既に審査が終わって設置許可済みで稼動に向けて動き出している炉3基、大間、島根3、東電東通原発以外の新設は考えられていません。
 『3E + S』ということで安全性を重視し、かつ生活や産業に影響を与えないよう電力料金を引き下げ、環境にも配慮し、エネルギー安全保障にも繋がるよう原発の段階的削減を実施することになっています。
 下図7-lは、今回のエネルギーミックス(案)の背景にある原発依存度低減の考え方。そして、図7-mは2030年の目標とするエネルギーミックス案の概要です。

7-l 長期エネルギー需給見通し 骨子(案)関連資料【原発依存度低減の考え方 原発依存度の推移】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

7-m 長期エネルギー需給見通し 骨子(案)関連資料【電力需要・電源構成】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

現存する全ての原子炉が40年で運転終了すると仮定すれば、2030年ごろの原発の設備容量は現在の約半分になり、2040年ごろには2割程度となります。
設置許可がおりている3基を除く43基が40年で廃炉になると考えると、2049年に運転を終えます。この3基を含めると2070年には原発の運転が全て終了することになります。
 電力各社が廃炉に向けて動きやすくする手立ても講じられています。
 従来の会計制度では、廃炉に伴う費用を一括計上して償却しないといけませんでした。1度に大きな金額が動けば、それも複数になれば、電力会社の財務が一気に悪化してしまうのは必至です。そればかりか、廃炉の決定に二の足を踏む事態も起こしかねません。
前述したように、2016年で運転40年を越える原子炉を廃炉にする際、経産省の試算では、1基当たり210億円の費用が掛かります。そこで有識者会議を開催し、対応を検討した結果、核燃料や発電設備に資産価値があるとみなし、その上で新たに設ける仮勘定に移し替えて10年分割で償却する案を作成しました。来年から電力小売が自由化になりますが、自由化後も今と同じように償却分の費用を電気料金に上乗せしながら回収できるようにと考えられています。このような形で、電力を安定供給しながら、着実に廃炉作業を行っていけるように仕組みづくりも行われてきています。
と、いっても、これは「見通し」です。このような形を目指すだけでなく、より効率的で安全な再生可能エネルギーの開発、さらなる省エネ技術や環境負荷削減技術の確立、節電など、国を挙げて取り組んでいかないとなりません。その上で始めて、原発を削減しながら電力需給バランスを維持できるのです。
しかし、その間は原発が稼働するわけです。規制水準を満たすこと自体が安全を保証するものではないことが福島第一原発事故の最も重要な教訓です。原発を稼働させる原子力事業者には規制水準を満たすのみならず、自主的かつ継続的に安全性を向上させていく強い意思と力を備えもらうことが必要です。昨年5月、経産省の有識者会合において、原子力の自主的な安全性向上に向けた取組が、原子力産業に関わる者の自主的かつ継続的な行動により具体化され、実践されていくことを期待しつつ、「原子力の自主的・継続的安全性向上に向けた提言」が取りまとめられました。これを受け、各事業者や産業界団体より、個社としての安全性向上の取組やそのロードマップが発表されました。また、原子力産業界における安全性向上に係わる研究開発の中核を担う組織として、昨年10月に原子力リスク研究センター(NRRC)が設立されました。NRRCにおいては、前米国原子力規制委員会(NRC)委員のジョージ・アポストラキス博士がセンター所長に、元NRCの委員長であるリチャードA・メザーブ博士がセンター顧問に、現在のNRCの原子炉安全諮問委員会議長を務めるジョンW・ステットカー氏が技術諮問委員会委員長に就任しており、所長の指揮の下、センター顧問や技術諮問委員会の指導・助言を受けながら、今後、安全性向上に向けた世界最先端の研究開発を実施していくこととしています。
 とはいえ、課題は残っています。放射性廃棄物の問題です。原発に伴って発生する高レベル放射性廃棄物の最終処分は、エネルギー政策上の重要課題です。政府は2013年12月から官房長官を議長にした最終処分関係閣僚会議を開催し、抜本的な政策の見直しに着手しました。国が科学的に、より適性が高いと考えられる地域を提示していくということなどを決定しました。
その後、総合資源エネルギー調査会においても議論し、今般、その議論に目途が立ったことで、最終処分法に基づく基本方針を改定、閣議決定した上で、全国的な理解活動を進めているところです。
こういったことで、原発の抱えるリスクや課題を解消しながら限りなく原発を他の発電に置き換えていきます。
この質問の基になった投稿をしてくれた皆さん: yasukobuさん、 okappasanさん、 ootemonさん、 kunitokotachiさん、 eroero4649さん、 takada3rd-comさん、 y-miya3さん、 w-_-wさん、 maniaclove88さん、 noname#205855さん、 yossy_ktさん、 akira1233さん、 sararubyさん、 atiek9995さん、 Zephir_rihpeZさん、 sanny-sideさん、 yattateteさん、 yattateteさん、 moon-9853さん、 otete88さん、 toshitosheさん、 stepmatさん、 teteteeeeeさん、 teresutaさん、 k205tさん、 mimazoku_2さん、 hamazo2004さん、 abpon29831さん、 ddxxfujiさん、 tomoyuki4さん、 Kabosunosukeさん、 kohinataさん、 OKWaveID05688さん、 guess_managerさん、 meme1403さん、 topostさん、 i-qさん、 ambient1984さん、 fedefさん、 momochan_0110さん、 pringlezさん、 pringlezさん、 aoi_hoshiさん、 nikten55さん、 masabanさん
5.電力の安定供給 発電の種類別特徴と発電コスト比較
Q8原子力発電コストは安いと言われています。廃炉費用などを含めた上で、火力、水力、原子力、地熱、太陽光、風力、バイオの特徴と設備投資、発電コストを比較するとどうなるのか、教えてください。
A
図8-aのとおり、各エネルギー源別に発電コスト、条件が変動した時を含めた感度分析で試算したところ、原子力発電の発電コストが一番安いという結果が出ています。

8-a 発電コストワーキンググループ資料【2014年モデルプラント試算結果概要、並びに感度分析の概要】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

原子力発電のコストに関して、廃炉費用等の様々なコストを含めると、本当の電力単価はもっと高いのでは? という意見もありますが、この政府の試算には当然、廃炉処理費用も含めた形で算出されています。原子力発電はその総発電量が大きいため、1kWh当たりの単価が安くなっているのです。
なお、新規性基準に対応するための工事費用、廃炉に必要な費用、福島第一原発事故の損害賠償費用、核燃料サイクルに必要な費用が、仮に2倍になったとしても、まだ原発は石炭やLNGなどの火力よりも安い試算となっています。
もちろん、原発では放射性廃棄物処理に関して、これから決めていかなければならない要素もあります。水力などでは、規模と建設現場によってコスト変動が顕著です。そのダム廃棄には、治水と絡んで多大なコストが必要になります。それらを共通の尺度で全て比較できているわけではありません。しかし、現状の予測ということでの目安としては有効な比較です。
原子力発電コストの試算方法がどうなっているか、具体的に次の図表8-bをご覧ください。

8-b【原子力発電コストの算定方法と諸元】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

このように、原発の発電コスト算出では想定される費用を組み込んだ上での試算になっています。他の発電方法別モデルプラントでも、プラントごとに掛かる費用を含めて算出しています。
こういった発電コストも踏まえ、日本が安定したエネルギー需給構造を確立するためには、エネルギー源ごとにサプライチェーン上の特徴を把握し、状況に応じて、各エネルギー源の強みが発揮され、弱みが補完されるよう、各エネルギー源の需給構造における位置付けを明確化して、需給調整をしなければなりません。
特に、電力供給においては、安定供給、低コスト、環境適合等をバランスよく実現できる供給構造を実現すべく、各エネルギー源の電源として特性を踏まえて活用することが重要です。各エネルギー源は、電源として以下のように位置付けられています。

1)発電(運転)コストが、低廉で、安定的に発電することができ、昼夜を問わず継続的に稼働できる電源となる「ベースロード電源」として、地熱、一般水力(流れ込み式)、原子力、石炭。

2)発電(運転)コストがベースロード電源の次に安価で、電力需要の動向に応じて、出力を機動的に調整できる電源となる「ミドル電源」として、天然ガスなど。

3)発電(運転)コストは高いが、電力需要の動向に応じて、出力を機動的に調整できる電源となる「ピーク電源」として、石油、揚水式水力など。

 それ以外に太陽光発電や風力発電、バイオマス発電などがあります。各発電方法の特徴を以下のとおり考え、政策にそれを反映させています。

(1)再生可能エネルギー

①位置付け
現時点では安定供給面、コスト面で様々な課題が存在しますが、温室効果ガスを排出せず、国内で生産できることから、エネルギー安全保障にも寄与できる有望かつ多様で、重要な低炭素の国産エネルギー源です。

②政策の方向性
再生可能エネルギーについては、2013年から3年程度、導入を最大限加速していき、その後も積極的に推進していくという方向で動いています。それをサポートするために系統強化、規制の合理化、低コスト化等の研究開発などを着実に進めないとなりません。それゆえ、再生可能エネルギー等関係閣僚会議を創設し、政府の司令塔機能を強化するとともに、関係省庁間の連携を促進しています。こうした取組みにより、これまでのエネルギー基本計画を踏まえて示した水準を更に上回る水準の導入を目指し、エネルギーミックスの検討に当たりました。これに加えて、それぞれに異なる各エネルギー源の特徴を踏まえつつ、世界最先端の浮体式洋上風力や大型蓄電池などによる新技術市場の創出など、新たなエネルギー関連の産業・雇用創出も視野に、経済性等とのバランスのとれた開発を進めていくことが、今後はさらに必要になってきます。

1)太陽光
個人を含めた需要家に近接したところで中小規模の発電を行うことも可能で、系統負担も抑えられる上に、非常用電源としても利用可能です。一方、発電コストが高く、出力不安定性などの安定供給上の問題があることから、更なる技術革新が必要です。
中長期的には、コスト低減が達成されることで、分散型エネルギーシステムにおける昼間のピーク需要を補い、消費者参加型のエネルギーマネジメントの実現等に貢献するエネルギー源として導入が進むことが期待されます。

2)風力
大規模に開発できれば発電コストが火力並であることから、経済性も確保できる可能性のあるエネルギー源です。ただし、需要規模が大きい電力管内には供給の変動性に対応する十分な調整力が必要になります。北海道や東北北部の風力適地では、必ずしも十分な調整力がないことから、系統の整備、広域的な運用による調整力の確保、蓄電池の活用等が必要です。こうした経済性も勘案して、利用を進めていく必要があります。

3)地熱
世界第3位の地熱資源量を誇る我が国では、発電コストも低く、安定的に発電を行うことが可能なベースロード電源を担うエネルギー源です。また、発電後の熱水利用など、エネルギーの多段階利用も期待されます。
一方、開発には時間とコストがかかるため、投資リスクの軽減、送配電網の整備、円滑に導入するための地域と共生した開発が必要になるなど、中長期的な視点を踏まえて持続可能な開発を進めていくことが必要です。

4)水力
水力発電は、渇水の問題を除き、安定供給性に優れたエネルギー源としての役割を果たしており、引き続き重要な役割を担うものです。このうち、一般水力(流れ込み式)は、運転コストが低く、ベースロード電源として、また、揚水式は、発電量の調整が容易であり、ピーク電源として、それぞれ役割を担っています。
一般水力については、これまでも相当程度進めてきた大規模水力の開発に加え、現在、発電利用されていない既存ダムへの発電設備の設置や、既に発電利用されている既存ダムの発電設備のリプレースなどによる出力増強等、既存ダムについても関係者間で連携をして有効利用を促進していきます。
また、未開発地点が多い中小水力についても、高コスト構造になりがちな事業環境の課題を踏まえつつ、地域の分散型エネルギー需給構造の基礎を担うエネルギー源としても活用していくことが期待されます。

5)木質バイオマス等(バイオ燃料を含む)
未利用材による木質バイオマスを始めとしたバイオマス発電は、安定的に発電を行うことが可能な電源となり、地域活性化にも資するエネルギー源です。特に、木質バイオマス発電は、我が国の貴重な森林を整備し、林業を活性化する役割を担うことに加え、地域分散型のエネルギー源としての役割を果たすものです。
一方、木質や廃棄物など、材料や形態が様々で、コスト等の課題が出てきます。さらに、既存の利用形態との競合の調整、原材料の安定供給の確保を踏まえ、分散型エネルギーシステムの中の位置付けも勘案しながら、規模のメリットの追求、既存火力発電所における混焼など、森林・林業施策などの各種支援策を総動員して導入の拡大を図っていくことが期待されます。
輸入が中心となっているバイオ燃料については、国際的な動向や次世代バイオ燃料の技術開発の動向を踏まえつつ、導入を継続していきます。

(2)原子力
①位置付け
燃料投入量に対するエネルギー出力が圧倒的に大きく、数年にわたって国内保有燃料だけで生産が維持できる低炭素の準国産エネルギー源として、優れた安定供給性と効率性を有しており、運転コストが低廉で変動も少なく、運転時には温室効果ガスの排出もないことから、安全性の確保を大前提に、エネルギー需給構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源です。ただし、万が一、事故が起きた際の対応、放射性廃棄物の処理など大きな課題を抱えているのも事実です。

②政策の方向性
いかなる事情よりも安全性を全てに優先させ、国民の懸念の解消に全力を挙げる前提の下、原子力発電所の安全性については、原子力規制委員会の専門的な判断に委ね、原子力規制委員会により厳しい水準の規制基準に適合すると認められた場合には、その判断を尊重し原子力発電所の再稼働を進めます。その際、国も前面に立ち、立地自治体等関係者の理解と協力を得られるよう取組みます。
原発依存度については、省エネルギー・再生可能エネルギーの導入や火力発電所の効率化などにより、可能な限り低減させます。その方針の下で、我が国の今後のエネルギー需給動向を踏まえ、安定供給、コスト低減、温暖化対策、安全確保のために必要な技術・人材の維持の観点も加味し、原発をどうしていくか、その規模を見極めていく考えです。
もちろん、福島第一原子力発電所事故の教訓を踏まえて、そのリスクを最小限にするため万全の対策を尽くし、その上で、万が一、事故が起きた場合には、国は関係法令に基づき、責任をもって対処するように対応していきます。
加えて、原子力利用に伴い確実に発生する使用済燃料問題は、世界共通の課題であり、将来世代に先送りしないよう、現世代の責任として、
その対策を着実に進めることが不可欠です。
さらに、核セキュリティ・サミットの開催や核物質防護条約改正の採択など、国際的な動向を踏まえつつ、核不拡散や核セキュリティ強化に必要となる措置やそのための研究開発を進めていくという考えです。

(3)石炭
①位置付け
温室効果ガスの排出量が大きいという問題がありますが、地政学的リスクが化石燃料の中で最も低く、熱量当たりの単価も化石燃料の中で最も安いことから、安定供給性や経済性に優れた重要なベースロード電源の燃料として再評価されています。高効率石炭火力発電の有効利用等により環境負荷を低減しつつ活用していくエネルギー源です。

②政策の方向性
老朽火力発電所のリプレースや新増設による利用可能な最新技術の導入を促進することに加え、発電効率を大きく向上させることで発電量当たりの温室効果ガス排出量を抜本的に下げるための技術等(石炭をガス化して利用する発電=石炭ガス化複合発電IGCCなど)の開発をさらに進めます。こうした高効率化技術等を国内のみならず海外でも導入を推進していくことにより、地球全体で環境負荷の低減をはかりながら利用していく必要があります。

(4)天然ガス
①位置付け
現在、電源の4割超を占め、熱源としての効率性が高いことから、利用が拡大しています。海外からパイプラインを通じた輸入はありませんが、石油と比べて地政学的リスクも相対的に低く、化石燃料の中で温室効果ガスの排出が最も少なく、発電においてはミドル電源の中心的な役割を果たしています。
水素社会の基盤の一つとなっていく可能性もあります。今後、アメリカやカナダで活況を呈してきているシェールガス市場の出現で競争的に価格が決定されるようになれば、各分野における天然ガスシフトが、さらに進行する見通しです。その役割を拡大していく重要なエネルギー源です。

②政策の方向性
我が国は、現時点で、国際的には高い価格でLNGを調達しています。電源としての過度な依存を避けつつ、供給源多角化などによりコストの低減を進めることが重要です。
また、地球温暖化対策の観点からも、コージェネレーションなど地域における電源の分散化や水素源としての利用など、利用形態の多様化により、産業分野などにおける天然ガスシフトを着実に促進し、内燃力発電の排熱で汽力発電を行う複合発電、コンバインドサイクル火力発電など天然ガスの高度利用を進めるとともに、緊急時における強靱性の向上などの体制整備を進める必要があります。

(5)石油
①位置付け
国内需要は減少傾向にあります。しかし、一次エネルギーの4割強を占めており、運輸・民生・電源等の幅広い燃料用途や化学製品など素材用途があるという利点を持っています。
特に運輸部門の依存は極めて大きく、製造業における材料としても重要な役割を果たしています。そうした利用用途に比べ、電源としての利用量はそれほど多くはないものの、ピーク電源及び調整電源として一定の役割を担っています。
調達に関わる地政学的リスクが最も大きいものの、可搬性が高く、全国供給網も整い、備蓄も豊富なことから、他の喪失電源を代替するなどの役割を果たすことができるので、今後も活用していく重要なエネルギー源です。

②政策の方向性
供給源多角化、産油国協力、備蓄等の危機管理の強化や原油の有効利用、運輸用燃料の多様化、調整電源としての石油火力の活用等をさらに進めることが不可欠です。
また、災害時には、備蓄があり、エネルギー供給の「最後の砦」の一つになるため、供給網の一層の強靱化を推進することに加え、内需減少とアジア全域での供給増強が同時に進む中、平時を含めた全国供給網を維持するため、石油産業の経営基盤の強化に向けた取組みなども必要です。

(6)LP(液化石油)ガス
①位置付け
中東依存度が高く脆弱な供給構造でしたが、北米産シェール随伴の安価なLPガスの購入などが進んでおり、地政学的リスクが小さくなる方向にあります。化石燃料の中で温室効果ガスの排出が比較的低く、発電においては、ミドル電源として活用が可能です。また最終需要者への供給体制及び備蓄制度が整備され、可搬性、貯蔵の容易性に利点があることから、平時の国民生活、産業活動を支えるとともに、緊急時にも貢献できる分散型のクリーンなガス体のエネルギー源です。

②政策の方向性
災害時には石油同様、エネルギー供給の「最後の砦」の一つとなるため、備蓄の着実な実施や中核充填所の設備強化などの供給体制の強靱化を進めていきます。また、LPガスの料金透明化のための国の小売価格調査・情報提供や事業者の供給構造の改善を通じてコストを抑制することで、利用形態の多様化を促進しながら、LPガス自動車など運輸部門においてさらに、その役割を充実させていく必要があります。
この質問の基になった投稿をしてくれた皆さん: yasukobuさん、 okappasanさん、 chirakumaさん、 maniaclove88さん、 noname#205855さん、 yossy_ktさん、 heburusuさん、 sunset-tiさん、 ozasa2さん、 akira1233さん、 sararubyさん、 atiek9995さん、 Zephir_rihpeZさん、 sanny-sideさん、 yattateteさん、 yattateteさん、 papete3さん、 stepmatさん、 teteteeeeeさん、 k205tさん、 mimazoku_2さん、 hamazo2004さん、 abpon29831さん、 daikoku99さん、 meme1403さん、 ambient1984さん、 fedefさん、 pringlezさん、 pringlezさん、 aoi_hoshiさん、 konilさん、 masabanさん、 mizuiro-kikyouさん、 kagakusukiさん、 pringlezさん
Q9再生エネルギーを普及させることは重要です。どうして太陽光などの再生可能エネルギーの買取価格の引き下げと再生エネルギー設備投資助成を見直すのですか。
A
再生可能エネルギーには、太陽光、地熱、風力、バイオマス燃料等、様々な特徴を持つ発電方法があります。既存発電施設の供給能力を踏まえ、エネルギーの需給バランスを鑑みて、バランスよく再生可能エネルギーを普及させていく必要があります。導入に際しては、新しい動きを助成することで、その流れをつくっていくことが必要です。しかし、最終的には市場原理の中で、それぞれが努力し、自立するようにならなければなりません。
平成24年度に「固定価格買取制度」が導入されて4年目となる本年度においては、国民が支払う賦課金負担は1kWh当たり1.58円(標準家庭月額で474円)となっており、今後も再生可能エネルギーの更なる導入によって追加負担が生じることが確実に見込まれています。割高な電力料金や税金による助成は結局、消費者が負担することになります。全体のバランスを考え、その中で助成の在り方を見直す必要が出てきたのです。
そもそも「固定価格買取制度」及び「再生可能エネルギー設備投資の助成制度」の最終目標は、再生可能エネルギーの普及(事業市場創出)と需要の増大によって発電コストが低減する、グリッドパリティ(再生可能エネルギーによる発電コストが既存の電力のコスト=電力料金、発電コスト等と同等かそれより安価になる点)の達成にあります。
 このため、電力の需給状態や発電方法ごとに発電コストの状況を勘案し、適切な助成の在り方の見直しが必要になるのです。
目標達成までの段階を大別すると、下の図9-aに示す3つに分けられます。
フェーズ1 は、制度導入による市場の創出・拡大です。再生可能エネルギーは新技術の導入であるため設備コストが割高であるため、市場競争力がありません。「固定価格買取制度」により、政策的に再生可能エネルギーのコスト回収の道筋をつくることで経済性を向上させ、導入拡大を図っていきます。
フェーズ2 は、市場が拡大した結果、大量生産によるスケールメリットが働き、再生可能エネルギーの低コスト化が進展する段階です。
フェーズ3 は、低コスト化の進展によりグリッドパリティが達成され、再生可能エネルギーが経済的に自立する段階です。このフェーズにおいては、環境価値の取引等、再生可能エネルギーの普及に基づく新規市場の拡大も見込まれてきます。

9-a 【資料再生可能エネルギーの大量導入に向けた課題と対応方策 固定価格買取制度によるグリッドパリティ達成のイメージ】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

まずは、これまでの代表的な再生可能エネルギー導入拡大施策の変遷を説明します。
以下の9-bの表のとおり、日本の再生可能エネルギーの導入拡大施策は、①補助金による支援、②電気事業者に対する再生可能エネルギー由来電気の調達についての義務量の枠付け(RPS制度)による支援という2つの施策から、③電気事業者に固定価格で購入することを義務づける固定価格買取制度(FIT)へとシフトしてきました。
FITにより、事業者のファイナンス環境が改善され、再生可能エネルギーへの投資が活発になり、それによって送電網の整備、規制改革の推進といった事業環境の整備が課題になるまでに至ってきています。

9-b 再生可能エネルギーを巡る現状と課題【代表的な導入拡大施策の変遷】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

ここで、「固定価格買取制度」の基本的な仕組みを説明します。
この制度は電力会社に対し、再生可能エネルギー発電事業者から、政府が定めた買取価格・買取期間による電気の供給契約の申込みがあった場合には、応ずるよう義務づけるものです。
図9-cに示すとおり、政府による買取価格・買取期間の決定方法、買取義務の対象となる設備の認定、買取費用に関する賦課金の徴収・調整、電力会社による契約・接続拒否事由などを、併せて規定しています。

9-c 再生可能エネルギーを巡る現状と課題【固定価格買取制度の基本的な仕組み】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

日本では「固定価格買取制度」開始後3 年目を迎えており、太陽光発電の導入量が急増するなど、フェーズ1 の市場は創出されつつあると考えられます。一方で、主に太陽光発電を中心に様々な課題が顕在化しています。
市場の状況としては、次の9-dの図のとおり、設備認定が太陽光発電に偏っており、地熱発電等のリードタイムの長い電源の導入の遅れ等が課題となってきています。また、調達価格の高い太陽光発電が導入容量の9 割以上を占めており、将来的な賦課金・消費者負担の増大が懸念されています。

9-d 再生可能エネルギーの大量導入に向けた課題と対応方策【再生可能エネルギー導入量(新規認定分)の内訳[万kW]】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

そして、以下の図のとおり、太陽光発電システムのモジュール及び付属機器については円安の影響が、工事費に関しては五輪対応や震災復興需要に伴う労務費上昇の影響があることもあり、価格低下が望みにくい現状にあります。
9-e 再生可能エネルギーの大量導入に向けた課題と対応方策【太陽光発電システムの導入費用の国際比較 出典) [新エネルギー小委員会, 2014a]】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

 このように太陽光発電の急激な普及で、再生可能エネルギーによる電力が昼間の消費電力を上回り、電力の安定供給が困難となる可能性が発生するなど、電力の需給バランスに関わる問題が顕在化してきたのです。
「固定価格買取制度」の下、再生可能エネルギーの優先給電が電力事業社に義務付けられていることから、需要が少ないときは以下の図のように火力発電所等の出力抑制を先に実施することとしています。

9-f 再生可能エネルギーを巡る現状と課題【再生可能エネルギーの優先給電について】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

つまり次の9-g図のように、電力需要の低い日の昼間に太陽光発電を大量に受け入れるため、火力の出力を下げすぎると、例えば北海道の場合、電力需要がピークを迎える夕刻以降に、火力の出力が100%元には戻りません。このため、火力を下げられる範囲で再生可能エネルギーを受入れないと、エリア全体の電力が供給不足に陥るという需給調整力の問題が発生するのです。

9-g 再生可能エネルギーを巡る現状と課題【接続問題が発生する主なケース(電力エリア全体の調整力不足)】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)

他にも、太陽光や風力は日照や風況によって分単位で出力が変動するため、この変動を相殺・吸収できる火力や水力の能力以上に太陽光・風力が系統に接続されると、管内全体の需給・周波数が乱れ、エリア全体の停電に繋がる恐れがあるなど、電力会社のエリア全体で電力の需給調整力を増強する必要性がでてきているのです。
 以上の状況を踏まえ、前述のフェーズ別に、以下の9-h図に示すとおり「固定価格買取制度」における課題・その要因、及びそれに対する改善方策案を整理して、進めることになっています。

9-h 再生可能エネルギーの大量導入に向けた課題と対応方策【固定価格買取制度の課題・要因と改善方策案】
(出典:経済産業省資源エネルギー庁)
この質問の基になった投稿をしてくれた皆さん: otete88さん、 k205tさん、 meme1403さん、 ambient1984さん、 fedefさん、 pringlezさん、 aoi_hoshiさん、 341maruiさん、 pringlezさん
6.今後の取り組み
Q10原発依存度をどう縮小させ、代替発電に切り替えていくのでしょうか。
A
国策として省エネルギーの推進と再生可能エネルギーの供給拡大を推進することにより、エネルギー供給源を分散化して「多層化・多様化した柔軟なエネルギー需給構造」の実現することで原子力発電への依存度を縮小していくということです。
これは、単一のエネルギー源・発電方法に依存せず、複数の電力供給体制を築いておくことで、万一、事故や国際情勢等の原因により一つのエネルギー源において緊急事態が起きたとしても、別のエネルギー源・方法で賄うことができ、電力需給がひっ迫するというリスクを回避できるような需給構造のことです。
現在、発電量が少ない地熱発電などの、安定供給の可能性が高い再生可能エネルギーをはじめ、各種燃料調達の多様性・多国籍性の進展や省エネルギー・高効率発電技術の革新などを、電力事業者任せにするのではなく、国を挙げて支援し、日本の電力発電の構造を変えていくことを目指すという考えです。
また、新たな二次エネルギー構造への変革や電気をさらに効率的に利用するためのコージェネレーションの推進や蓄電池の導入促進など、これまでの一次エネルギー構造を超えた取組みを加速することで、原子力発電への依存度が低くなることとなります。
 具体的な施策等はQ8,9の回答をご覧ください。
この質問の基になった投稿をしてくれた皆さん: yasukobuさん、 kunitokotachiさん、 takada3rd-comさん、 chirakumaさん、 maniaclove88さん、 akira1233さん、 atiek9995さん、 Zephir_rihpeZさん、 yattateteさん、 teteteeeeeさん、 k205tさん、 hamazo2004さん、 okappasanさん、 Kabosunosukeさん、 OKWaveID05688さん、 meme1403さん、 topostさん、 ambient1984さん、 fedefさん、 pringlezさん、 aoi_hoshiさん、 masabanさん
このQ&Aを読んでその他「原発再稼働」に関して疑問に思う事があればOKWaveに質問してみよう! 質問する

関連するQ&A

-PR-